ノロウイルス

特徴

ノロウイルスの最大の特徴は、少量で発病するところです。
通常の食中毒は、食中毒菌を一度に100万個以上食べないと発病しませんが、ノロウイルスは、100個以下でも発病する恐ろしいウイルスです。
ノロ・ウイルスは、冬季を中心に、近年では夏場も含め、年間を通して胃腸炎を起こします。また、60℃/10分程度の加熱では病原性を失わず、塩素系殺菌剤には効力を発揮しますが、アルコール除菌剤には抵抗性があります。
感染経路は疫学的調査から、生カキの関与が強く指摘されていますが、ホタテ・はまぐりなどの二枚貝とされています。
また、学校や保育園などで、生カキを食べていないのに集団発生をする事例があり、原因として感染者を介する人から人への二次感染が疑われています。

原因食品

原因食品は、ノロウイルスに汚染された食品、特にカキを含む二枚貝が多く報告されており、東京都の調査でも生カキを食べて発症した患者の約70%からノロウイルスが検出されています。
ノロウイルスは貝の体内では増殖できません。すべて人間の体内に入ってから増殖を始めるとされています。
二枚貝の生息域がノロウイルスに汚染されると、ノロウイルスを体内に蓄積してしまうと特性があると考えられているからです。
具体的には、感染者の便や吐しゃ物に接触したり飛散したりすることにより二次感染を起こすことがあります。
学校や保育園などの集団給食施設での発生もみられますが、原因食品が特定できない事例がほとんどです。

症状

潜伏時間は24~48時間で、下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)が主症状です。
通常3日以内で食中毒症状は回復します。
しかし、症状がでなくなっても、体内には発症後、約10~14日間程度は、ウイルスが
残っており、少しづつ排便と一緒に体外へ排出していくとされています。
感染しても全員が発症するわけではなく、発症しても風邪のような症状で済む人もいます。
抵抗力が落ちている人(高齢者や乳幼児)では数百個程度のウイルスを摂取することで発症します。

予防のポイント

先ずは、手洗いを徹底することです。

・カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱(中心温度85~90℃以上90秒以上)すること。
・貝類を生で食べる場合はウイルスが蓄積している可能性が大きい 内臓を除去すること。
・生鮮食品(野菜、果物など)は二次汚染を防ぐ為に十分に洗浄すること。
・感染者の便、おう吐物には接触しない。接触した場合は十分な洗浄と消毒を行うこと。
・調理する人は用便後や調理前には石鹸で十分手を洗浄すること。
・下痢や風邪に似た症状がある場合には、調理に従事しないようにすること。
・マスクや手袋の着用を習慣づけ、調理中はおしゃべりをしないようにすること。
・清潔な機械・器具、容器を使用すること。(特にまな板には要注意です)

また、ノロウイルスを不活性化させるための、加熱以外の方法としては、ジア塩素酸
ナトリウム200ppm液での予防処置が有効とされ、ノロウイルスを含む吐しゃ物の
処理には、ジア塩素酸ナトリウム1000ppm液での処置が有効とされています。

食品関連の従事者は、定期的な検便検査を実施することが望ましい。

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