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食品衛生のプロ、ミスター0がゆく!

ノロウイルスの意外?な感染ルート


ノロウイルスというと、今ではほとんどの人が認識している代表的な食中毒原因ウイルスです。tearai-a.gif

先日このノロウイルスについてのニュースで興味深い記事を目にしました。

2007年、米国の小学校でノロウイルスの集団感染が発生し、感染原因を調査した結果、感染拡大の場所が、パソコンのキーボードとマウスだったということでした。

我々のように食品衛生の仕事に従事している者にとっては、驚くべきことではありませんが、一般には、食品(特に牡蠣などの二枚貝)からの感染だと認識しがちです。
しかし、今回は、キーボードとマウスが感染拡大の仲介役となってしまったのです。

要するに、一次汚染(感染)と二次汚染(感染)・・・と大別して考えるとわかりやすいと思います。
食品から人間への感染を一次汚染(感染)、そして感染した人間(保菌者)からモノへの感染が二次汚染(感染)、さらにモノから人間への感染で今回は、拡大した可能性があると考えられるのです。
いわゆる二次汚染(感染)です。

特にウイルスの感染スピードは、インフルエンザを例にとっても早いことが理解できると思います。
今回の小学校のように、共用スペースで起こる場合、不特定多数の生徒やスタップ等が使用するキーボードとマウスの場合等は、なお、その感染するスピードは早やまると考えられます。

予防は、「手洗いの励行」です。手洗いだけで100%の感染を防ぐことはできないかも知れませんが、少なくとも短期間の集団感染を防ぐことはできたのではないかと考えます。
 そして、不特定多数が使用する共用のモノについては、定期的な除菌清掃が必要です。

私たちの身の回りの共用部分は、今回の事例を教訓にして、手洗いの励行と対象物の定期的な除菌で予防することができるのです。

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