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ウェルシュ菌の予防対策法について




5月以降、ウェルシュ菌による食中毒事件が多発していますが、ここで、再度ウェルシュ菌の予防対策について解説いたします。

ウェルシュ菌は、大鍋で大量調理された煮物の加熱不足または加熱後の常温下での自然冷却時に、煮物の中心部分が長時間無酸素状態となり、無酸素状態と熱に強い菌(ウェルシュ菌)が増殖し、その菌に汚染された煮物を食べて発生する可能性があるのです。

ウェルシュ菌は、いわゆる「芽胞」というカプセル状の熱に強いバリヤーを菌の周囲に形成し熱から菌を守る特性を持っています。
 さらに、無酸素状態を好むいわゆる「嫌気性菌」の分類に定められています。

具体的な予防策としては、大鍋での煮込み料理を作る際は、鍋の中心温度が75℃以上になるまで攪拌しながら加熱調理を十分に行い、調理後は、出来る限り2時間以内を目安に喫食するか、あるいは保存する場合は、短時間で冷却し小分けして10℃以下の保存をすることが重要です。

くれぐれも大鍋のまま長時間、常温保存することは避けてください。


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